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Gramophone Japan 2001年1月号


カール・ニルセンの光


1996年に高梨智子(武蔵野音楽大学卒業、北川暁子に師事)はカール・ニルセンの音楽を勉強するためにデンマークに渡る。ニルセンの音楽に魅せられた彼女は、彼の全てのピアノ曲、そしてデンマークの現代作曲家の作品をも体得していくのである。

『カール・ニルセンの光』と題されたこのディスクは、1999年4月からのソロ・コンサートのテーマと同じである。やはり、ニルセンの曲が、音楽的な器も大きく、心惹かれる部分が多い。特に「シャコンヌ」(1916)は、深みのある美しい曲である。
ルーダースの「星の前奏曲と愛のフーガ」(1990)は、愛らしい題名のわりに、ミニマルな作りで非常に緊迫感がある。
管楽器のアンサンブル作品でも知られるアブラハムセンの「7つの練習曲」(1984)は、彼の他の作品の音型が使用されており、どの曲もぴしっと構成されている。
オルセンの「ノクターン 作品21」(1951)は3曲あって、「1.ドビュッシーへのオマージュ」、「2.アリー・アクバル・ハーン(インド音楽のラーガ作曲家でサロッド奏者)へのオマージュ」、「3.ショパンへのオマージュ」と題されている。オルセンは、もともと民族音楽の研究をしていたこともあって、年月をかけて自分の中で様々な音楽が消化され、オマージュという形になったのであろう。


鍋坂映子



「カール・ニルセンの光」
ニルセン: シャコンヌ 作品32、3つのピアノ小品 作品59
オルセン: 3つのノクターン 作品21
アブラハムセン: 7つの練習曲
ルーダース: 星の前奏曲と愛のフーガ

高梨智子 ピアノ
Classico CLASSCD 339






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